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トライファロテンとは?
トライファロテン(商品名:アクリーフ)は、ニキビ(尋常性ざ瘡)治療薬です。レチノイド(ビタミンA誘導体)様の作用を持ち、皮膚の角化異常を抑制し、皮脂過剰分泌を改善する効果を示します。
アメリカや韓国では、保険診療でのニキビ治療に使われていますが、日本では保険適用外です。ディフェリンは、日本で保険適用のレチノイドです。トライファロテンはディフェリンと同じように、皮脂や角質の詰まりが原因の「白ニキビ」や、毛穴が開いたままの「黒ニキビ」の発生や進行を防ぎ、治療初期に使えば、炎症した状態の「赤ニキビ」も防ぐ効果も期待できます。
また、国際会議ではニキビだけでなく、ニキビ跡の色素沈着、腕のボツボツ(毛孔性苔鮮)にも効果が期待できると報告されています。
トライファロテンの使い方
使用方法/使用回数
1日1回、就寝前のスキンケア後、適量をニキビのできやすい部分に広げるように塗ります。トライファロテンは特に乾燥しやすくなる薬なので、保湿を併用するようにしてください。
ニキビができやすい場合の保湿には、抗炎症成分のアゼライン酸やナイアシンアミド、皮膚バリア機能を補うセラミドなどの成分が含まれた製品が推奨されています。当院ではニキビ、酒さ、赤ら顔に特化した保湿ケア製品 「ベーシックケアAZ」を取り扱っています。
使用量
使用量の目安は、顔全体に塗る場合、1FTUです。1FTUとは、チューブで人差し指の先端から第一関節まで絞り出した量のことで、約0.5gです。
刺激感を感じやすい薬なので、最初は狭い範囲から塗るようにしましょう。週2回から始めまず1カ月→隔日で1カ月→大丈夫なら毎日という使い方をおすすめします。最初の2週間程度は、特に赤みや皮向けといった刺激症状が出やすい時期です。これらの症状が出ても使い続けている間に症状が落ち着くようであれば継続使用が可能です。赤みやがさがさの症状が強かったり、悪化したりする場合は使用を中止し、医師に相談してください。
使用期間
塗り始めてから3ヵ月以内に症状が改善しない場合は使用を中止します。治療効果があって、赤みや乾燥がひどくない場合は、それ以上の長期間の継続使用も問題ありません。
その他
- 自己判断で中止しないで、医師の指示に従いましょう。
- 眼や口唇、鼻翼、しわ、粘膜を避けながら塗布してください。膣内にも使えません。万一、眼に入った場合には、すぐに水かぬるま湯で洗いましょう。症状が重いときは、医師の診療を受けてください。
- 顔だけでなく、体、例えば背中のニキビなどにも使えます。
- 切り傷や擦り傷、湿疹や日焼けした肌へは塗らないようにしましょう。
- トライファロテンを使った肌への脱毛方法として「ワックス脱毛」は避けてください。
- 他の刺激性のある外用剤との併用は、皮膚刺激感が増すおそれがあるので、避けてください。
トライファロテンの副作用・注意事項等
禁忌
- トライファロテンの成分でアレルギーを起こしたことのある人には使えません。
- 胎児に害をおよぼすリスクがあるので、妊婦や妊娠している可能性のある女性は使えません。
- 授乳中は使用できません。
副作用
治療開始4週間以内に刺激感(赤み、がさがさ、刺すような痛みやひりひり感など)、皮膚乾燥や皮膚剥脱、紅斑、そう痒症などがあらわれることがあります。通常は一過性ですが、なくならない、悪化するなどの場合は必要に応じて休薬など適切に処置します。医師にご相談ください。
注意事項
使用中は、紫外線 (太陽光や太陽光線を含む) への曝露を最小限に抑えてください。暴露が避けられない場合は、塗布部位に日焼け止めや日焼けよけを使用することをお勧めします。
費用(料金)
トライファロテンの料金は保険適用外(自費)で、1本30gで16,500円(税込)です。購入時には診察が必要です。18歳以上の方に処方しています。
保管および取り扱い上の留意点
- 直射日光や凍結(0℃以下)を避けて室温で、密栓したまま保管してください。
- 小さい子どもの手の届かない所に保管してください。
- 誤用や変質の原因になるので、他の容器に入れ替えないでください。
- 有効期間を過ぎた製品は使用しないでください。
トライファロテンのよくある質問
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トライファロテンはどんな薬ですか?
- トライファロテンはレチノイド(ビタミンA誘導体)様作用のあるニキビ治療薬です。1日1回夜塗ると、顔や体幹のニキビの改善が期待できます。
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トライファロテンは美肌に効果がありますか?
- トライファロテンは皮脂の詰まりに働くほか、メラニンを皮膚の外に出す作用があるので色素沈着やニキビ跡の黒いシミにも効果的です。コラーゲンを作らせる作用があり、肌のハリや小じわなどを改善する若返り効果もあるといわれています。毎日塗れば、ニキビ予防もできます。
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ニキビにはトライファロテンとディフェリンのどちらがいいですか?
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ニキビ治療の塗り薬は、症状と効果を見ながら選びます。トライファロテンとディフェリンはどちらもレチノイド製剤のニキビ治療薬です。効果はトライファロテンの方が強いけれど、その分荒れやすいです。どちらを使うかは医師に相談してください。
当院のニキビ治療については「ニキビでお悩みなら池袋駅前のだ皮膚科へ」を参照ください。 -
トライファロテンは薬局や通販で購入できますか?
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トライファロテンには、薬局やドラッグストアなどで購入できる市販薬はありません。
なお、通販などで個人輸入された医薬品等の使用リスクについてはこちらのページをご覧ください。
参考文献
添付文書|AKLIEF
※テスト環境のためコラム非表示
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