しみは年齢とともに増えてきますので、どうにかしたいと思いながらも、どのように治療しようか多くの方が相談できずにお困りなのではないでしょうか。しみは治療せずに放置しておくと、いぼのように盛り上がってくることもあります。しみのタイプにより適切な治療を行えば完全に消すことは難しくても、改善させることがほとんどの場合可能です。しみだけの受診でも親身に相談にのりますので、気軽にご相談下さい。初診、再診を問わず、予約無しで受診当日のレーザー治療が可能です。
レーザーが効くしみ、飲み薬や塗り薬が効くしみ、さまざまですので、自分のしみがどれに当たるのか、読んでみて下さい。
目次(クリックで開閉)
しみの種類
しみはメラニンの沈着により起こります。メラニンは紫外線のダメージから皮膚を防護する効果があるため、日光を浴びるといずれのしみでも悪化要因になります。皮膚の浅めの部位である表皮(ひょうひ)、深めの部位である真皮(しんぴ)両方にメラニンは沈着し、浅い表皮にメラニンが沈着した場合は茶色く、深い真皮に沈着した場合はグレーに見えます。
くっきりしたしみである日光黒子(老人性色素斑)やそばかす(雀卵斑)では浅い部分にメラニンが沈着します。そのため、1回のレーザー治療で浅い部分のメラニンに反応させ、きれいに除去することが可能です。
一方でADM(後天性真皮メラノーシス)では深い真皮にメラニンが沈着するため、一度のレーザー治療では除去が難しく、複数回のレーザー治療を要します。
肝斑やニキビ跡などの炎症後色素沈着では浅い表皮と深い真皮両方にメラニンが沈着していることが多いため、ピーリングやレーザートーニングで複数回治療を繰り返す必要があります。
当院でのしみ治療の流れ
- しみレーザー治療は時間予約あり・なしいずれでも当日施術可能
しみ治療はレーザーを含め、予約なし、受診当日の治療を承っています。初診、再診を問わず診察後のピコレーザー治療が可能です。施術までの待ち時間は混雑状況次第になりますので、施術ご希望の際はお時間に余裕をもってお越しください。ピコレーザーの施術は時間予約も受け付けています。直近の時間予約枠は埋まっていることも多いですので、スケジュールが合わない際は当日順番待ちまたは直接クリニックまでお越しください。
- 診察
ピコシュアによるレーザー治療が適切かどうか、診察で判断します。塗り薬や飲み薬でのしみ治療を組み合わせることもあります。
- レーザー治療
ピコレーザーは狭い範囲であれば麻酔無しでの施術を選択される方が一般的です。顔全体など広めの範囲であれば塗り麻酔を使っています。洗顔または化粧落としで化粧や日焼け止めは落としてからの施術になります。事前に化粧や日焼け止めを落としての受診が可能な際はご協力よろしくお願いします。レーザー照射時間は治療面積によりますが、5分前後です。
- レーザー治療後
レーザートーニングの場合はダウンタイムはほぼありませんが、強めにレーザーを打った場合はしみの部分が反応して黒く浮かび上がります。黒く浮かび上がったしみは10日前後で剥がれ落ちるのが通常です。黒く浮かび上がっている間は強い摩擦はさけてください。テープ保護は必須ではありませんが、狭い範囲の場合はテープ保護すると摩擦を防げるのできれいにしみがとれやすくなります。広い範囲の場合はテープ保護は通常行っていません。ご希望の際は冷却や保湿を施術後に当院のパウダールームで行うことができます。
症例
日光黒子(老人性色素斑)の治療
日光黒子は主に顔にできる、境界がはっきりした茶色のしみです。日光が当たるところにできるので、手の甲や腕にもできます。年齢とともに増え、40代以降で目立つようになります。大きさは1cm前後のことが多いですが、年齢が進むと大型になることもあります。
肝斑や後天性真皮メラノーシス(ADM)とは異なり、左右対称にはならず、境界がはっきりしているのが区別するポイントです。
当院では赤みや腫れのダウンタイムが少なく、レーザー治療後のくすみ(炎症後色素沈着)が残りにくい、ピコシュアというピコレーザーを使ってしみ治療を行っています。いわゆる濃いしみである日光黒子の場合、通常1回で効果を実感できます。1回の治療でほぼ消えてしまうこともありますし、レーザー治療後にくすみが残ることもあります。くすみが残った場合も半年ほど待つと、さらに色素沈着が薄くなっていくのが通常です。
くっきりとしたしみにはぬり薬やのみ薬は効きにくいです。ピコレーザーを強めに照射するピコスポット照射という方法で最初に治療するのがおすすめです。
1cmあたり14,300円(税込)で治療しています。治療範囲が広い場合はしみの大きさの合算で費用を算定しています。治療範囲が部位全体に及ぶ場合には顔全体打ち放題88,000円、手の甲打ち放題55,000円、腕打ち放題132,000円など部位ごとで広範囲にレーザー照射を行うメニューも用意しています。
上の症例写真はくっきりしたしみがたくさんありお悩みだった当院の患者様、一回のピコレーザー治療を行い、8ヶ月後の経過です。たった一度でもほとんどのしみが消えて治療効果に大変満足していただけました。これだけしみが消えると見た目の印象が大きく改善します。このようなくっきりしたしみは日光黒子とも呼ばれていてレーザーを強くあてる、いわゆるピコスポット照射がとても有効です。このタイプのしみやそばかすは一回のピコスポット治療で大きく改善します。肝斑と違い治療しやすいのが特徴です。
ダウンタイムは1週間前後で、しみの部分が黒く浮き出て、最終的にははがれます。この方のように顔全体治療した場合はテープは通常貼りませんが、狭い範囲の場合はテープを貼って保護するとキレイになりやすいです。
こちらは顔全体のしみを当院で治療した経過の症例写真です。20代前半でしたがしみがたくさんありましたので、顔全体に2回、強いレーザー治療、スポット照射を行い2年後にはほぼしみのないきれいな肌になりました。
左下はレーザー直後でむくみが出て、右下はその後に黒く浮き出た時の写真です。くっきりしたしみやそばかすは強くレーザーを打たなければはがせないので、10日前後黒く浮き出るダウンタイムがあり、その後ポロポロはがれていきます。
そばかすは10代でもたくさんできることがあり、年代問わずしみ・そばかす治療は効果を出せます。写真のように広範囲のしみの場合は顔全体のピコスポットうち放題で88,000円になります。
そばかす(雀卵斑)の治療
そばかすは目の下やほほ、鼻に多い色素沈着で、細かくたくさんの淡い茶色の斑点が特徴です。若くても目立つことは多く、10代や20代でも多数のそばかすがあることはよくあります。日光の影響が大きく、またそばかすができやすい方、できにくい方は体質的にあります。
塗り薬や飲み薬での治療は難しく、レーザー治療が非常に効果的です。1回のピコレーザーによる強いスポット照射でほぼ完全にそばかすを消せることも多いです。
細かいしみ、そばかすが鼻と頬に多数ありお悩みだった当院の患者様の症例写真です。一回の顔全体のピコスポット照射を行い、半年後の写真ですがほぼ完全にしみやそばかすが消えています。レーザーのあとやくすみも残っていないので、一回で治療終了になりました。
くっきりしたしみやそばかすは、この症例のように一回のピコシュアを使ったピコスポット照射でとてもキレイに除去できることが多いです。今回の患者様はピコスポットうち放題の88,000円で治療しました。
こちらの症例写真は当院の20代女性の患者様で、一度のピコシュアによるピコスポット治療から半年後の写真です。そばかすが完全に消えています。2回目の治療は必要ありませんでした。
そばかすやくっきりしたしみは一回のピコレーザー治療で完結できることが多いので比較的簡単に治療可能です。ADMや肝斑は効き方に個人差がありますし、複数回の治療が必要なのでより治療は難しくなります。
肝斑(かんぱん)の治療
肝斑は顔に左右対称にみられる茶色のしみで、ほほから目の周りにかけてが典型的な分布です。ほほの広い範囲がベタッとした感じの薄い茶色になることが多いです。20代後半以降に出現してきます。妊娠出産や経口避妊薬(ピル)で色が濃くなることが多いことから、女性ホルモンが影響していると言われています。また、ほかのしみ同様日焼けでさらに色が濃くなりますので、日焼け止めはかかせません。
肝斑は日光黒子に行うように強くレーザーを当てると逆に悪化することが多いので注意が必要です。レーザー治療を行う場合はピコレーザーを用い、弱めの出力で顔全体に当てます。「レーザートーニング」や「ピコトーニング」と呼ばれる方法です。2−4週間おきに通常10回程度の治療が必要になります。この方法では顔の痛みやレーザー後の赤みがほとんど出ない点が利点で、すぐにお仕事に戻ることもできます。その替わりに効果を実感するには10回程度と回数が必要です。回数をかければ効果を実感できることが多いので、継続して治療していきましょう。
肝斑に対してトーニングのほかに有効性が高いのがピーリングです。当院ではリバースピールと呼ばれる肝斑や色素沈着に特化した強めのピーリング剤を用いて肝斑・くすみにピーリング治療を行っています。2−4週間おきに最低5回程度の治療が必要になります。
肝斑の治療にはぬり薬とのみ薬も有効です。単独でも効果を実感できることは多いですし、レーザートーニングやピーリングと併用するとさらに効果は上がります。ぬり薬はハイドロキノンとトレチノイン、飲み薬はトラネキサム酸とビタミンCを主に使います。最低3ヶ月ほど継続すると治療の効果を実感できることが多いです。
肝斑の治療としては、トーニング、ピーリングのいずれかと飲み薬、塗り薬を併用するのがよいでしょう。いずれを選択するとしても、肝斑治療は根気よく継続することが大事です。
ピコシュアというピコレーザーによるレーザートーニングは1回14,300円、リバースピールは頬から下で1回22,000円で治療を行っています。
こちらの症例写真は30代からしみが悪化したと当院を受診された40代女性の患者様です。くっきりしたしみと肝斑による頬全体のくすみが混在していて治療が難しかったのですが、1年かけてレーザーとピーリングの併用で右頬のわずかなくすみ以外は色素沈着を消すことができました。
治療のメニューは
- 1.スイッチレーザーによるスポット照射 → 多数あったくっきりしたしみは消失
- 2.ピコシュアによるピコトーニングを10回 → 目の下以外のくすみを改善
- 3.リバースピールを4回 → 最後に残った目の下の肝斑によるくすみを除去
と3段階に分けて順番に行いました。どれもそれぞれいい効果が出て、くっきりしたしみと肝斑の両方がキレイに消えています。
同時にトラネキサム酸の内服とトレチノイン・ハイドロキノン外用も途中から肝斑治療に併用しました。
くっきりしたそばかすやしみ単独の場合は一回のスポットうち放題のレーザー治療だけで治療終了にできることもありますが、肝斑が混じっている場合は今回のように根気よく回数を重ねる治療が必要になります。
くっきりしたしみと肝斑によるくすみの両方が頬全体で目立っていた当院の患者様ですがレーザー治療でここまで改善できました。ホクロ以外のしみやくすみは目立たなくなっています。治療メニューは
- 1.くっきりしたしみのレーザースポット照射 → 一回で濃いくっきりしたしみを目立たなく
- 2.その後にピコトーニングで全体のくすみを減らしてトーンアップ
くっきりしたしみとそばかすには強めにレーザーを打つスポット照射が圧倒的に効果が高いです。肝斑によるくすみがない場合はこれ一回で治療終了のことも多いですが、くすみがある場合はピコトーニングやリバースピールでその後に治療継続するとくすみを減らしてトーンアップできます。
炎症後色素沈着(PIH、postinflammatory hyperpigmentation)
にきび、アトピー性皮膚炎(湿疹)、虫刺され、やけど、けがなどにより赤くなる炎症が続くと、それが治ったあとにメラニンが残り、茶色や黒っぽい色が残ってしまいます。数ヶ月から1年ほど経つと自然にもかなり薄くなるのですが、それでもうっすらと黒っぽい色が残ってしまうことが多いです。
このような場合、日焼けをするとさらに色が濃くなるので、まずは日焼け止めやその部分が日に当たらないようにしてしっかり日焼けを予防しましょう。治療としてはまずぬり薬のハイドロキノンまたはトレチノインを使います。同時にぬることもあります。3ヶ月ほど使うと治療効果が出てきます。それでも効果が不十分であるときにはピコレーザーによるレーザー治療やピーリングを使う場合もあります。
上の症例写真は繰り返す唇の炎症で全体的な色素沈着が残ってしまったとお困りだった当院の患者様です。まずはハイドロキノンの外用やレーザートーニングで治療を行いましたが効果が薄かったので、Qスイッチレーザーで強めのスポット照射を行ったところ一度の治療で色素沈着が消えました。レーザー直後はむしろ色素が濃くなりましたが、半年して完全に消失。写真はレーザー治療から一年以上経ってからのものですが、再発なくいい状態が続いています。
唇の色素沈着でもくっきりしたしみよりも写真のような炎症後色素沈着によるくすみは治療が難しいです。そんな時でも複数の治療を試すことで改善は目指せます。
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM, acquired dermal melanosis)の治療
後天性真皮メラノサイトーシスはADMとも呼ばれ、頬の上の方に左右対称にできることが多いです。肝斑ではほほ全体がベタッとした茶色になるのに対し、ADMは頬の上の方の出っ張ったところで、左右対称に点状に色素が多発するのが典型です。灰色から青みがかって見えることが多く、高校生から大学生の頃に出てくることが多いです。
皮膚の深い部分(真皮)にメラノサイトというメラニンを作る細胞が増えるのが原因なので、表面のメラニンを除去するぬり薬は効果がありません。Qスイッチレーザーもしくはピコレーザーで治療します。この場合のレーザー治療は保険適応になります。3割負担の場合、1回あたりの治療費は1万円程度になります。3ヶ月から半年ほど間隔をあけながら4回前後治療すると治療効果を実感できることが多いです。
20歳前後で両頬に左右対称に出てくる茶色やグレーのアザのような色素沈着がADMです。こちらの症例写真はADMでお悩みだった当院の患者様ですが1年かけて3回、レーザー治療することでここまで薄くすることができました。ADMのレーザー治療は保険適用です。
ADMはくっきりしたしみやそばかすより治療が難しく、3-5回ほど続けてレーザー治療する必要があります。レーザー治療の間隔は3-6ヶ月が通常で、3ヶ月に1回は保険適用になります。レーザー照射直後には改善を実感しにくいですが、その後時間をかけて徐々に薄くなっていきます。
両ほほで左右対象にグレーや茶色の色素沈着があった当院の患者様の症例写真です。2回のレーザー治療でここまで目立たなくなりました。今はわずかなくすみが残る程度で目立ちません。
ADMは若い女性に多く、頬に左右対象に、普通のしみよりもグレーっぽく一部にかたまって出るのが特徴です。今回のように普通のしみと混じっていることも多く、その場合も同時にレーザー治療で改善できます。
※テスト環境のためコラム非表示
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